要支援・要介護者に対する認知症ケアのための地域映画『まつもと日和』上映会


こんにちは。コモンズメンバーのすみれです。

私は9月20日に辰野町の樋口コミュニティーセンターで行われた「要支援・要介護者に対する認知症ケアのための地域映画『まつもと日和』上映会」に参加してきました。

映画上映のあとの三好監督を囲んでの座談会は大変盛り上がり、参加者のみなさんひとりひとりからたくさんのお話を聞くことができました。
特に、今回はイベント名にも「認知症ケアのための」とあることもあり、普段とは全く違う角度の意見もたくさんありました。

まず多かったのが、「昔の映像を見ることで元気を取り戻すことができるのではないか」という意見です。

8mmフィルムには運動会や夏祭りなど、さまざまな行事の映像があります

私は見るたびに、人の多さに圧倒されてしまうのですが、今回の座談会では「この活気あふれる雰囲気を取り戻すためにはどうしたらいいのだろう」という意見が多く出ました。

また、「昔の映像を見てあのときのエネルギーを思い出した。懐かしい音楽を聴くように、昔の映像には昔の気持ちを思い出させる効果があるのかもしれない」という方や、「自分が子供の頃や子育てをした頃の楽しかった日々が思い出されて、あっという間だったなと思った。今の日々も楽しいものにしていきたい」という方など、昔を思い出して今を生きていくためのエネルギーを得た方々がいらっしゃったというのが印象的でした

認知症の方も、昔のことはよく覚えていらして、その話をするときは目を輝かせてお話しされる」という実体験のお話もありました。

回想法というものがあり、これは昔の懐かしい写真や映像、馴染み深い家庭用品などを見たり触れたりしながら、昔の話を語り合うと言う一種の心理療法です。

昔のことを思い出して言葉にすることで、自分の人生を再確認して現在の自分について考えることができたり、また脳を活性化することで活動性などを向上させたり自発語の増加を促したりなどの認知症の進行の予防にもなるとされています。
また、何人かで集まって話題を共有することで不安や孤独感が安らぐという効果も期待できるとされています

参考: 「健康長寿ネット 回想法とは」

https://www.tyojyu.or.jp/net/byouki/ninchishou/kaisou.html


『まつもと日和』の鑑賞とその後の座談会でも回想法の効果を期待できるのではないだろうか、そしてそれが認知症の方にも良い効果があるのでは?というのが今回のイベントの主旨のひとつでもあり、その効果については賛成されている方がとても多くいらっしゃった印象です。

そのほかにあった意見として、辰野町の地域映画もほしい!というものがありました。
「辰野で育ったので、松本はすごいところ!というイメージがあった」という方もいらっしゃり、少し遠くの松本でなく、自分たちのまちの地域映画をつくりたい!という強い意気込みを感じました。

意見交換がとても活発で、とても盛り上がった座談会でした。


『まつもと日和』は現在、有料配信を行なっています。
https://matsumoto8mm.com/onlinemovie/


ぜひ、懐かしい映像とともにおしゃべりを楽しんでみてはいかがでしょうか?