動画のしくみを実体験!〜現在と未来を形作る地域映画


映画のオープニングにロトスコープの手法を使ったアニメーションを考えています。手がけるのは、市内の中学校の美術部の皆さんの予定ですが、一足先に信大生5名が試作に挑戦しました!

指導くださるのは、ポスターチラシのデザインを手掛けたデザイナーの太田まきさん。昭和38年のフィルムから「美鈴湖でスケートをする少女」の1シーンを切り取って制作します。

8秒間の動画を80枚に区切って、下絵として印刷しておきます。

人数で分担して、上からトレーシングペーパーを重ねてアウトラインを描いていきます。

黙々と作業に集中する信大生たち。

コモンズ事務所(松本深呼吸)がアニメーションスタジオのようです!

今や、誰でもあたりまえに、動画を見たり撮ったり、あるいは編集したりと、手軽にできる時代となりました。それらを私たちはデータという実態のないもので扱いながら、動画のしくみを理解する機会はなかなかありません。

動画というのは「少しづつ違う静止画を1秒間に何枚も高速に表示したものが、私たちの目には動いているように見える」ということに他ならないのですが、それがどういうことなのか?実際にやってみよう!という試みです。

信大生たちにとって、自分たちが1枚1枚トレースした「スケートをする少女」がパソコンの中で動き出した時、たった8秒間ですが、それは普段スマホで自分が録画した動画を観るのとは全く違う感動と手応えをもたらす体験となりました。

地域映画の活動の中では、このように、直接映画づくりとは一見関係のないように思えることを盛り込んでいます。それは、今体験することが現在であり、それが未来へと続いていくことと信じているからです。8mmフィルムは過去のものですが、地域映画は、過去のものではありません。

今回、スケートの少女ともうひとつ「商店街」の1シーンも用意していましたが、途中までで時間ぎれとなってしまいました。今回は試作の時間だったので、特に完成の必要はなかったのですが、「最後まで描いて完成させたい!」と、また集まって続きを描くこととなりました。

出来次第では、試作ではなく、本編に使われるかも!と思わせる勢いです。

お楽しみに!