80年前の松本市歌を信大生が発掘!映画のBGMに!


皆様こんにちは!まつもとフィルムコモンズの活動をお手伝いしている、信州大学人文学部のSです。

今回は、先日行われた地域映画のBGM録音の模様をご報告します。

突然ですが、皆さんは「松本市歌」という歌をご存じでしょうか?

今から約80年前の昭和15年、高野辰之と信時潔の二人によって作られた松本市歌は、様々な事情から人々に忘れ去られ、また音源も残っていないという幻の市歌となっていました。

私が所属しているゼミでは、この松本市歌を現代に再び蘇らせるべく、半年にわたって調査を続けてきました。

その結果、作曲者の信時潔による直筆譜が発見され、今回まつもとフィルムコモンズと共同で、市歌を演奏し地域映画のBGMとして使用する運びとなりました。

当日は歌唱担当として、呼びかけに集まってくれた学生有志が参加。地域映画の音楽を統括する3日満月のお二人の指導の下、和やかながらも熱のこもった雰囲気で録音は進みました。

そしてテイクを重ねて迎えた本番では、ホールいっぱいに伸びやかな歌声が響き、再び市歌に命が吹き込まれたことが肌で感じられました。

松本市歌の調査を進める中で、多くの方から市歌をきっかけに昔の記憶を思い出した、という声を頂くことがありました。今回の録音を経て、地域映画作りもまた、フィルムを通して人々から失われつつある記憶を呼び起こすきっかけを作ることなんだ、と改めて実感しました。そして、蘇った松本市歌と地域映画が繋がることで、また新たな記憶が呼び起こされていくように思います。