「まつもと日和」上映会&座談会@松本深呼吸


ゴールデンウィークが始まり、お城の周りも賑わっていますね。
そんな中、4月30日(日)15時より「まつもと日和」の上映会が行われました。
場所は松本深呼吸。
小学生から大人まで総勢24名が鑑賞しました。

2月にMウィングでの完成上映会を終え、改めてまつもとフィルムコモンズの拠点である「松本深呼吸」へ。
映画を観ながら笑ったりおしゃべりしたりも、まさにat home。
「お帰り」ってそっと呟きたくなるような、温かい空気が流れていました。

鑑賞後は、いつものように座談会。

初めて観た方も、何度目かの方も、お一人お一人の歴史や物語に想いを馳せる大切な時間となりました。皆さんの感想をご紹介させていただきます。

「とても居心地のいい映画だった。ホームムービーの中には愛しかない」

「このような映画を、こんなふうに、多様な見知らぬ人たちと観る時間に心が震えた、自分が求めていた場所、こんな場所があったら生きていける、そう思えた」

「かつての人々の営みを見て、なぜこのようなコミュニティが存在していたのか、また、なぜ今これが叶わなくなってしまったのか、考えたい」

「子どもの頃松本が大嫌いだった。15歳の時、松本を蹴り飛ばして都会へ出ていった。今、この映画を作ってもらって心から感動している。感謝したい」

「映画の中でおじいちゃん達が話したくてしょうがない感じが印象的だった。そこに愛が詰まっていると感じた。現在と過去、そして未来と思考が行き来する感じもまたよかった」

「めんどくさいな、いやだな、とかつての自分が感じていたこと、今そうではない感覚で受け止められていることに気づいた。時間に追われる日々の中で、今日のこのようなゆったりとした集まりはとても贅沢な時間だと思った。こういう時間が糧になるなと思った」

「『ぴあ』を小脇に抱えて映画や演劇に行くのが最先端だった時代を生きてきた。松本に来てパルコがあることが衝撃だった。パルコは都会にしかないものだと思っていた。映画の中に出てくる松本の人たちの熱量を目の当たりにし、昭和15年に作られた松本市歌の歌詞の中で自分達の町を「都市」と言い切っていることに驚き、その全てに納得した」

「誰かの歴史が自分の歴史に重なっていく、構成力がすばらしい。2回目だけどやっぱり泣けちゃう」

「学生の頃、山が好きで夜行列車雷鳥に乗って度々訪れた松本。町なのに山が見える景色が好きで移り住んだ。福祉の仕事でお年寄りから昔の松本の話をよく聞いていた。浅間のチンチン電車、美鈴湖のスケート、69商店街のアーケードの賑わい、、、、それらが見れてとてもよかった」

また今年度から新メンバーとなった信大生も初参加。感想を寄せてくれました!

4月30日日曜日、松本深呼吸にて開催された映画「まつもと日和」の上映会、座談会に初めて参加しました。

この映画は、昭和時代に記録された8ミリフィルムを、松本市民のみなさんから集めて作られたものです。

そこには、たくさんの笑顔があります。8ミリフィルム特有の、少しぼやけたやわらかな映像の質感も相まって、見ている私たちの心をほんのりあたためてくれます。

上映後に行われた座談会では、映画を見て感じたことを共有しました。同じものを見ても、それぞれ抱く感想や着眼点は少しずつ違います。この座談会では、そのちがいを楽しみつつ話を聞くこと、そして自分の思いを話すことができる雰囲気を感じました。

そして、この映画は、私たちに、ちょっと立ち止まる機会をくれる映画だと思います。
現代、一つのことにかけなければいけない時間が短くなり、ある意味便利な世の中になった分、つい生き急いでしまって、目先のことしか考えられなくなることもあります。

しかし、8ミリフィルムで撮られた過去の映像を見ていると、自分のこれまで生きてきた過去をふと思い出します。気づけばちょっと立ち止まって、自分の生きてきた道を振り返っています。そして、今自分がいる場所やこれから生きていく未来をあらためて考えたくなります。

「まつもと日和」は、そんな不思議な魅力を持った作品だと思います。

ぜひ、一度ご覧いただきたいです。(ふうの)